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セミナー詳細

2019年11月20日

原始内胚葉幹細胞の樹立と幹細胞による人工胚盤胞作製の試み

日 時 2019年11月20日(水) 15:00 より 16:00 まで
講演者 大日向 康秀 先生
講演者所属 理化学研究所 生命医科学研究センター、
千葉大学大学院医学研究院 分子細胞医学講座
場 所 山手3号館2階西 共通セミナー室
お問い合わせ先 平林 真澄、小林 俊寛
(行動・代謝分子解析センター 遺伝子改変動物作製室 内線5265)
要旨

胚盤胞は栄養膜(trophoblast)、着床前エピブラスト(pre-implantation epiblast)、原始内胚葉(primitive endoderm)からなる数十の細胞の集合である。しかし、この様な単純な構造が如何にして生命の起源として機能するのかについて、分子細胞レベルで理解するためには、我々はまだ多くのことを知らなければならない。
これまでに栄養膜からは栄養膜幹細胞(trophoblast stem cell, TS細胞)、着床前エピブラストからは胚性幹細胞(embryonic stem cell, ES細胞)が樹立されている。我々は最近、原始内胚葉から原始内胚葉幹細胞(primitive endoderm stem cell, PrES細胞)を樹立することに成功、報告した。即ち、我々は胚盤胞を構成する細胞の全ての幹細胞を手にしたことになる。
本セミナーにおいては、新規PrES細胞の樹立、性質について概説するとともに、我々が現在進めている、これら幹細胞を時空間的に精密に配置することによって、試験管内で人工的に胚盤胞を作製し、幹細胞から生命を再構成する試みについて議論したい。