日 時 | 2019年11月01日(金) 12:00 より 13:00 まで |
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講演者 | 下村 拓史 先生 |
講演者所属 | 神経機能素子研究部門 |
場 所 | 明大寺地区1階セミナー室 |
お問い合わせ先 | 泉 裕士(生理研・細胞構造研究部門 内線:5279) |
要旨 |
Two-pore型Na+チャネルファミリー3(TPC3)は、膜電位依存性Na+チャネルの1種であり、卵母細胞に発現しているとの報告があるがその生理的意義は不明確なままである。TPC3はツメガエル卵母細胞に過剰発現すると、長時間の脱分極刺激を与えることでその膜電位依存性が亢進するというユニークな特性を持つ。我々は、この特性が、卵母細胞に内在するシステムによるPI(3,4)P2と呼ばれるホスホイノシチドの産生に依存することを見出した。すなわち、脱分極刺激により生産されたPI(3,4)P2のTPC3への結合が、TPC3の電位依存性を調節する。さらに、TPC3の立体構造モデルを利用して、このPI(3,4)P2依存的な調節メカニズムを原子レベルで説明するモデルを提示した。 |