Research

研究活動

セミナー詳細

2020年02月12日

光と機械学習による感覚・記憶に関する脳内情報処理機構の解明

日 時 2020年02月12日(水) 12:00 より 13:00 まで
講演者 揚妻正和 先生
講演者所属 生体恒常性発達研究部門
場 所 明大寺地区1階セミナー室
お問い合わせ先 泉 裕士(生理研・細胞構造研究部門 内線:5279)
要旨

脳内の情報は、その最小構成単位である「神経細胞」が作り出すネットワークにより処理される。これまで、個々の神経細胞の機能についての研究は、電気生理学的な記述に始まり、近年の分子生物学、遺伝学などの発達により大いに発展してきた。しかし、個別の神経細胞レベル、あるいは遺伝子・タンパク質の理解のみでは、脳機能を理解するのには不十分である。例えば、統合失調症の原因遺伝子がこれまでに数多く報告されているが、その多くが一部の患者にのみ欠損が見られたり、人種によって影響の偏りがあったりと、関連遺伝子を把握しただけでは脳機能を完全に理解するのは難しい。 
 我々はその理解に向け、「光学的なアプローチ」・「機械学習」を用いた研究を進めている。そこで今回は、これらの技術により新たに見えてきた「神経細胞集団による情報処理メカニズム」に関する知見を紹介し、また今後の展望についても議論する。