日 時 | 2020年09月08日(火) 12:00 より 13:00 まで |
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講演者 | 則武厚 助教 |
講演者所属 | 認知行動発達機構研究部門 |
場 所 | Online (Zoom) |
お問い合わせ先 | 近添淳一(生体機能情報解析室 内線:7845) |
要旨 |
自分の得るもの(報酬)の価値が他人の得るものに影響を受けてしまう。その背景には、限りある報酬資源をめぐる他者との競争が要因であると考えられる。そこで我々は2頭のサル(自己と他者)を対面して座らせ、視覚刺激-報酬確率を各サルに同時に条件づけするという「社会的条件づけ」を考案し、競争的状況を模した。社会的条件づけ下において、自己の報酬情報処理に深く関係するドパミン中脳核や視床下部外側野、およびそれらと解剖学的結合があり社会的な情報処理の中枢とされる前頭前野内側部の細胞から神経活動を電気生理学的に記録した。本セミナーでは、これら脳部位における自己と他者の報酬情報処理様式、また脳部位間の神経情報の流れの解明に焦点を当てた我々の最近の研究成果を紹介し、報酬の価値づけにおける社会的要因および競争的要因の重要性について議論したい。
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