Research

研究活動

セミナー詳細

2020年10月07日

経頭蓋磁気刺激を用いたα波による注意制御機構の検証

日 時 2020年10月07日(水) 12:00 より 13:00 まで
講演者 岡崎由香先生
講演者所属 生理学研究所 神経ダイナミクス研究部門
場 所 Online (Zoom)
お問い合わせ先 近添淳一(生体機能情報解析室 内線:7845)
要旨

 脳に入力される情報は常に注意による取捨選択が行われている。この情報選択は入力に対する神経応答やネットワーク結合の変調によって実現されていると考えられているが、本セミナーではこの選択過程におけるα波の役割について議論する。
 ヒト脳波及びMEGを用いた研究において、空間的注意の移動に伴って規則的なα波パワーの変調が通常観測される。このαパワーの変動は視覚刺激呈示前に出現し、次に提示される刺激に対する誘発応答や課題成績の増減に関与する。これらの結果はα振動が皮質の応答特性を決定している事を示唆している。しかし、視覚刺激に対する反応を観測するのみでは視床レベルでのゲーティング機能を除外することはできない。そこで、本研究ではTMSによって視覚皮質を直接刺激し、同時に脳波を測定することでα波と皮質の反応性について検証した。