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セミナー詳細

2021年11月08日

海馬台(subiculum)の形態と機能

日 時 2021年11月08日(月) 14:00 より 14:45 まで
講演者 石原義久(いしはら よしひさ)博士
講演者所属 シャリテ医科大学 統合神経解剖学分野 Imre Vida研究室:ドイツ・ベルリン
場 所 Online (Zoom)
お問い合わせ先 窪田芳之
yoshiy@nips.ac.jp
要旨 海馬台(subiculum)は海馬体の主要な出力部に当たり、記憶形成にとって重要であるとともに、病理学的にもアルツハイマー病や癲癇との関りも深い脳部位です。しかしながら、その細胞構築は、同じ海馬体の歯状回やアンモン角と比べると不明な部分が多く、生理学的研究の妨げとなってきました。そこで私はこれまで免疫組織化学的手法および注入実験を用いて海馬台の詳細な領域区分および神経結合について解析を進めてきました。その結果、NOS, PCP4, VGluT2, ZnT3などのchemical markerの分布の違いから、背側海馬台と腹側海馬台の内部構造が大きく異なっていることを見出しましたので、紹介します。さらに、現在の所属先のドイツ、シャリテ医科大学のVida教授研究室で実施したパッチクランプ記録法による海馬台の単一神経細胞染色像の形態観察結果についても紹介致します。