日 時 | 2022年06月07日(火) 12:00 より 13:00 まで |
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講演者 | 谷隅勇太先生(学振特別研究員PD) |
講演者所属 | 多細胞回路動態研究部門(和氣研究室) |
場 所 | Online (Zoom) |
お問い合わせ先 |
生理研・生体恒常性発達研究部門 鳴島 円(narumado@nips.ac.jp) |
要旨 |
「匂い」は食欲をそそり,経験や記憶を思い出させる刺激であり,私たちの生活を豊かにしている.しかし,匂い情報が大脳皮質に入る最初の領域である「嗅皮質」において,高次情報がどのように表象・分配されているのかは,いまだ不明である.発表者はPh.D.取得まで,匂いを手掛かり刺激とした行動課題をラットやマウスに遂行させ,未開拓の地であった嗅皮質亜領域からニューロン活動をマルチユニット記録してきた.そして,匂い感覚皮質で行動状態変数がどのように表象されているのかを解析した.結果,各亜領域は感覚センサーとして匂い刺激自体を表象するだけでなく,匂いによって誘発された行動や,その結果得られた報酬をも表象し,まるで連続的な匂い経験がコードされているかのような現象を発見した.
本ランチセミナーではこの嗅皮質研究の概要と,最後にホログラフィック顕微鏡系を応用した感覚情報の他個体間・情報転送を実現する夢について,楽しく話します! |