日 時 | 2022年11月15日(火) 10:00 |
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講演者 | 佐藤翔馬 |
講演者所属 | 生理学研究所 |
場 所 | Zoomオンライン |
お問い合わせ先 | 富永真琴(tominaga@nips.ac.jp) |
要旨 |
害虫による農作物への被害や感染症の媒介は現代においても大きな問題である。殺虫剤の使用は効果が高く即効性もある一方で生態系の攪乱、人体への健康被害の懸念、殺虫剤抵抗性害虫の出現といった問題がある。昆虫忌避剤を使用することでこれらの問題を回避できるが、あまり効果が高くなく、薬剤の選択肢も非常に限られている。本研究は「昆虫忌避剤」と「殺虫剤の増強剤」の新規開発を目的として、優れたモデル生物であるキイロショウジョウバエを用いて検証を行っている。昆虫忌避剤の標的分子としては、昆虫の忌避行動を誘導するTRPチャネルに着目してその活性化剤の解析を行っている。また、殺虫剤にはイオンチャネルを標的とした薬剤が多いため、イオンチャネルの修飾作用を持つ化合物を増強剤の候補物質として注目している。本研究により、イオンチャネルの活性に注目することで昆虫忌避剤と殺虫剤増強剤の新規化合物を選定する新しい害虫防除戦略を提案する。 多数のご参加をお待ちしております。セミナーは日本語で行われます。 |