| 日 時 | 2023年04月25日(火) 15:00 |
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| 講演者 | 水藤拓人 |
| 講演者所属 | NIPS Reserach Fellow |
| 場 所 | Zoomオンライン |
| お問い合わせ先 | 富永真琴 |
| 要旨 | 感覚受容は、物理刺激や化学刺激などのシグナルが細胞膜上に発現する感覚受容体を活性化することを起点に開始される。近年、脂質と感覚受容体複合体の低温電子顕微鏡を用いた構造解析から感覚受容体に特異的に結合する脂質の存在が明らかにされている。そのため感覚受容体機能が脂質分子によって制御される可能性について議論が進められている。本セミナーでは講演者が、これまでにキイロショウジョウバエモデルでの解析によって明らかにしてきた、温度受容体TRPA1の機能を制御する多価不飽和脂肪酸およびエーテル脂質の機能について紹介する。これらの脂質分子は古くから神経細胞に豊富に存在することが示されている一方で、温度受容や感覚受容への作用に対しては不明な点が多い。本研究では、これら脂質の細胞膜における組成の改変が温度受容体の活性に変化を与えること、また温度受容体発現ニューロンの脂質組成変化によって個体の温度選好性が変化することを明らかにしてきた。さらに、温度感覚だけでなく機械刺激感覚に対する役割についても解析を進めており、感覚受容に対する脂質の作用について様々な観点からの議論を深めていきたい。 |
