日 時 | 2023年05月23日(火) 18:00 |
---|---|
講演者 | 雑賀 司珠也 先⽣ |
講演者所属 | 和歌山県立医科大学 眼科学教室 教授 |
場 所 | Zoomオンライン |
お問い合わせ先 | 分子神経免疫研究部門 長谷部 理絵 特任准教授 |
要旨 |
眼の角膜の知覚は皮膚の約400倍と言われている。角膜に分布する感覚神経は三叉神経第一枝(眼神経)由来である。 三叉神経が障害されると角膜潰瘍や遷延性角膜上皮欠損を生じる(神経麻痺性角膜症)。 しかし、角膜中央部に神経が分布しない角膜移植後の角膜に重篤な神経麻痺性角膜症が発症することは無い。 このように神経麻痺性角膜症の発症機序や病体には未知な部分が多い。 我々は頭蓋内眼神経の熱凝固による神経麻痺性角膜症マウスモデルを確立した。 このモデルのうち、眼神経の不完全凝固では、抹消角膜上皮の幹細胞の機能低下による上皮創傷治癒不全が観察された。 部分凝固された頭蓋内眼神経にウイルスベクターを用いて細胞膜カチオンチャネルTRPV4を遺伝子導入すると、 この創傷治癒遅延の表現型がレスキューされた。また、TRPV4欠損マウスでも同様の創傷治癒遅延の表現型が観察された。 この神経麻痺性角膜症の病態解明が新規治療法の確立に寄与することを願う。 【Zoom URL】 ミーティングID: 965 4358 2305 パスコード: 610601 URL: https://zoom.us/j/96543582305?pwd=UG9CT0FQL1RQYVF4cnJiMlBzZy9vdz09 |