日 時 | 2024年04月05日(金) 10:00 より 11:00 まで |
---|---|
講演者 | 山口裕嗣先生 |
講演者所属 | 名古屋大学環境医学研究所 神経性調節学 |
場 所 | 生理学研究所 1Fセミナー室/Zoom |
お問い合わせ先 | 和氣弘明(多細胞回路動態研究部門) |
要旨 | 我々ヒトを含む内温動物は体内で熱を産生して一定の体温を維持する。環境温度が低く食糧確保が困難な状況において、一部の内温動物は自発的に「休眠」と呼ばれる低体温・低代謝状態に入ることで、消費エネルギーを節約して生き延びる。休眠はその長さから2種類に分類され、冬季に数日間から数週間休眠に入ることが「冬眠」、24時間以内に終了する休眠が「日内休眠」と呼ばれている。これまでに齧歯類や霊長類を含む200種以上の動物が、休眠に入ることが知られている。これまでの先行研究により、中枢神経系が環境温度、日長時間、餌の有無などの情報を統合して休眠の開始および終了を制御すると考えられてきたが、その詳細な作動機構はよくわかっていない。本セミナーでは、私達のグループが最近発表したマウス日内休眠を制御する神経細胞群に関する知見を紹介するとともに、今後の休眠・冬眠研究における課題について議論したい。 |