日 時 |
2024年09月24日(火)
9:00
より 10:00 まで
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講演者 |
大石 浩輝 博士
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講演者所属 |
Postdoctoral Researcher, Department of Psychology, University of California, Berkeley, USA
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場 所 |
Zoomオンライン
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要旨 |
脳構造イメージングは、脳領域の構築とその個人差の解明や、脳の疾患・発達の理解を進める上で重要な手法である。拡散MRIや定量MRIなどの構造的MRI計測の発展により、ヒトの視知覚を支える脳構造の解明が進みつつある。構造的MRIは生体脳を対象にできる利点がある一方で、解像度に制約がある。具体的にどのような微細構造が脳機能に関与しているのかを明らかにするためには、解剖組織学的な検討が重要になる。セミナーの前半では、構造的MRIを用いたヒト視覚系の構造イメージング研究および視知覚の個人差の構造的神経基盤を検証した研究(Oishi et al., 2018 PNAS; Oishi et al., 2023 NeuroImage)を紹介する。後半ではマカクザルをモデル動物とし、機能的MRIで同定した視覚領域の位置情報と同一個体の死後脳から取得した組織染色データを組み合わせることで、特定の視覚領域の組織学的構築を明らかにした研究(Oishi et al., in press Cell Reports)を紹介する。最後に、構造的MRIと組織学的手法の相補的な役割と、両者を活用した今後の応用の可能性について展望を述べる。
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