日 時 |
2025年01月06日(月)
16:45
より 17:45 まで
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講演者 |
平島 剛志
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講演者所属 |
シンガポール国立大学 メカノバイオロジー研究所・Assistant Professor
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場 所 |
Zoom オンライン(Zoom IDとPasscodeは、所内メールにてご連絡いたします)
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お問い合わせ先 |
久保 義弘(神経機能素子研究部門)
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要旨 |
細胞集団が自律的に生み出す組織の形態やパターンの理解は、さまざまな生理的現象の解明に直結する。この自律的な形態・パターン形成の原理を明らかにするには、そのダイナミクスを支える細胞集団の力学的性質と制御機構を解明することが不可欠である。特に私は、「力を受けて力を生み出す」という細胞の仕組みに注目し、定量的なイメージング実験と数理モデリングを融合させた研究を進めてきた。これまで、培養細胞株やマウス胎仔の蝸牛管、肺などを用いて、細胞の引張りに対し応答するERK MAPキナーゼの活性が細胞運動や形態形成をどのように制御するかを明らかにし、多細胞系における力学と生化学のダイナミックな相互作用のシステム原理を探求してきた。本セミナーでは、これまでに得られた多細胞系の力学-生化学連成システム原理に関する研究を中心に紹介する。また、セミナーの終盤では、現在進めている生殖細胞と体細胞との相互作用に関する研究にも触れる。特に、マウスの精巣上体内で観察される精子の集団ダイナミクスに焦点を当て、生殖能の品質管理との関連性について議論する予定である。未発表のデータを十分に共有し、聴衆との大胆な質疑応答を楽しみにしている。なお、講演は日本語で行うが、スライドは英語で作成する。
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