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PRIPによるGABAA受容体ジアゼパム感受性サブユニットの膜発現調節機構の解明研究

2007年4月25日 研究報告

概要

GABAA受容体は中枢における抑制性神経伝達を司ることが知られているが、その受容体のサブユニット構築の分子基盤は未だ不明な点が多い。今回、ベンゾジアゼピン系薬剤の標的サブユニット(γ2サブユニット)の膜発現調節に、九州大学歯学研究院平田雅人教授らのグループが発見したPRIP(PLC-related catalytically inactive protein)が関与することを明らかにした。PRIPとは、新規のIns(1,4,5)P3結合性分子として見いだした分子であり、その後の相互作用分子探索研究から、GABA,A受容体シグナリングを調節する分子である。PRIPノックアウトマウスは、ベンゾジアゼピン系薬剤(ジアゼパム)に対して低感受性を示した。そこで、GABAA受容体γ2サブユニットの形質膜への輸送がPRIPによってどのように調節されているかを検討した。γ2サブユニットの形質膜への輸送は、GABARAP(GABAA receptor γ2 subunit associated protein)によって正の調節を受けている。種々の生化学的・細胞生物学的・電気生理学的実験から、PRIPはGABARAPと結合し、かつGABAA 受容体のβサブユニットに結合することでGABARAPの足場タンパク質として機能し、GABARAPをγ2サブユニットに供給するという可能性を提唱した(図)。中枢神経系における抑制性神経伝達機構の大部分はGABAA受容体を介するものであり、その発現調節の分子基盤を明らかにしていくことは、複雑な神経調節機構を理解する上で重要である。(九州大学歯学研究院 平田雅人教授のグループとの共同研究)

論文情報

Mizokami A, Kanematsu Ti, Ishibashi H, Yamaguchi T, Tanida I, Takenaka K, Nakayama K, Fukami K, Takenawa T, Kominami E, Moss S, Yamamoto T, Nabekura J , Hirata M: Phosholipase C-Related Inactive Protein is involved in Trafficking of gamma2 Subunit Containing GABAA Receptor to Cell Surface. Journal of Neuroscience, 27 1692-1701, 2007.

【 図 】

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