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研究活動

Research

神経発達・再生機構研究部門

研究部門メンバー

生後脳におけるニューロン新生のメカニズムと意義の解明
脳に内在する再生機構の解明と操作技術の開発

 生後の脳においても、神経幹細胞から継続的にニューロンやグリア細胞が産生されており、脳の発達や恒常性の維持に関わっていることが明らかになりつつあります。また、脳が傷害を受けると、このメカニズムが活性化し、失われたニューロンを再生させることも明らかになってきました。我々のグループでは、生理研の他の研究部門と共同で、新生ニューロンやグリア細胞の移動メカニズムに注目して研究を行ってきました。本研究部門においては、正常動物と脳傷害モデル動物を用いて、生後の脳におけるニューロンやグリアの新生メカニズムとその意義を解明し、新しい治療法の開発に役立てることを目指しています。

 

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図1.
移動する新生ニューロンにおけるRhoA活性を示しています。(a, b)FRETイメージングによって培養した新生ニューロンを観察すると、先導突起の基部でRhoAが活性化していることがわかります。(c,d)移動のブレーキとして作用する分子Gmipを過剰発現するとRhoA活性が低下し、ノックダウンすると上昇します。
(Ota et al., Nat. Commun. 5:4532,2014より転載)】

 

 

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図2.
側脳室の外側壁に沿って存在する脳室下帯には、成体においても神経幹細胞(青)が存在し、継続的に新しいニューロン(赤)を産生しています。これらの新生ニューロンは、鎖状の細胞塊を形成しながら嗅球へ向かって移動します。脳に傷害が起こると、これらの新生ニューロンの一部は血管に沿って傷害部位へ移動します。
(Sawada et al., Front. Neurosci. 8:53, 2014より転載)

代表的な論文情報

*H. Ota, et al., Speed control for neuronal migration in the postnatal brain by Gmip-mediated local inactivation of RhoA. Nat Commun 5: 4532 (2014)
*L.S. Zheng, et al., Mechanisms for interferon-alpha-induced depression and neural stem cell dysfunction. Stem Cell Rep 3: 73-84 (2014)
*E. Kako, et al., Subventricular-zone derived oligodendrogenesis in injured neonatal white-matter in mice enhanced by a nonerythropoietic EPO derivative. Stem Cells 30: 2234-2247 (2012)
*M. Sawada, et al., Sensory input regulates spatial and subtype-specific patterns of neuronal turnover in the adult olfactory bulb. J Neurosci 31: 11587-11596 (2011)
*N. Kaneko, et al., New neurons clear the path of astrocytic processes for their rapid migration in the adult brain. Neuron 67: 213-223 (2010).
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