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オリーブオイルの辛み成分はTRPA1チャネルを活性化する

2011年1月21日 研究報告

概要

エキストラバージンオリーブオイルは、「ペッパリー」と呼ばれる喉に特徴的なぴりぴり感を感じますが、そのぴりぴり感はオリーブオイルに含まれるオレオカンタールという成分によって引き起こされることが知られています。今回、Monell Chemical Senses Center、Paul A. S. Breslinらのチームとの共同研究により、このオレオカンタールがTRPA1チャネルを活性化することを見いだしました。TRPA1チャネルは主に感覚神経に発現し、機械刺激や冷刺激などの物理刺激のみならずワサビやニンニクなどに含まれる種々の辛み成分によって活性化されることが知られています。また、オレオカンタールと似た辛みをもたらす、非ステロイド性抗炎症薬のイブプロフェンもTRPA1チャネルを活性化することを見いだしました。さらに、これらはアリルイソチオシアネート(AITC,ワサビの辛み成分)など、これまでに知られているTRPA1チャネルを活性化する辛み成分の作用部位であるcystein残基には作用しないことを明らかにしました。オレオカンタールやイブプロフェンは、TRPA1チャネルの活性化により辛みを引き起こし、その活性化メカニズムは他の辛み成分とは異なるものであることが示唆されました。

論文情報

Gachons C, Uchida K, Bryant B, Shima A, Sperry J, Dankulich-Nagrudny L, Tominaga M, Smith A, Beauchamp G, Breslin P 
Unusual pungency from extra-virgin olive oil is due to restricted spatial expression of oleocanthal's receptor.  
The Journal of Neuroscience 30. 999-1009 (2011)

図1

オレオカンタール及びイブプロフェンによるTRPA1チャネルの活性化

 

A1-Oleo研究報告  .jpg


RPA1チャネルを発現する培養細胞によるパッチクランプ解析。
(A)オレオカンタール(Oleocanthal)及び(B)イブプロフェン(Ibuprofen)によって大きな活性化電流が認められた。
 

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