文字サイズ :
HOME >  共同利用研究 >  生体機能イメージング共同利用実験 2016年度

共同利用研究

Joint Researches

生体機能イメージング共同利用実験 2016年度

生体機能イメージング共同利用実験(2011年度までの磁気共鳴装置共同利用実験と生体磁気測定装置共同利用実験を統合。)

  生理学研究所の大型生体機能イメージング機器は磁気共鳴装置と脳磁場計測装置があり,2011年度まではそれぞれ独立して共同利用実験申請を受け付けて審査していました。しかし,両方の機器を使用する利用者が多いこと,また審査を共通にする方が効率的であることから,2012年度からは両共同利用実験を統合して生体機能イメージング共同利用実験とすることが決定されました。2015年は19件が実施され、2016年度には29件の実施が予定されています。
  磁気共鳴装置については「生体内部の非破壊三次元観察」と「生体活動に伴う形態及びエネルギー状態の連続観察(含む脳賦活検査)」というそれぞれ2つの研究テーマを設定し募集しています。現在の装置は2000年度に導入されたもので,3テスラという高い静磁場により通常の装置(1.5テスラ)に比較して2倍の感度をもち,特に脳血流計測による脳賦活実験においては圧倒的に有利です。また,特別な仕様を施してサルを用いた脳賦活実験をも遂行できるようにした点が,他施設にない特色です。さらに,実験計画,画像データ収集ならびに画像統計処理にいたる一連の手法を体系的に整備してあり,単に画像撮影装置を共同利用するにとどまらない,質の高い研究を共同で遂行できる環境を整えて,研究者コミュニティのニーズに応えようとしています。さらに,2010年度には2台を連動させ,コミュニケーション時の脳活動を計測が可能なdual systemを導入し,社会脳の研究への大きな貢献とともに新たな研究分野の開拓が期待されています。さらに,2014年度に,ヒト用の7テスラという極めて高い磁場を持つ磁気共鳴装置が導入され,2015年度、稼働が開始しました。2016年度は、撮像と画像処理に関する技術的検討・開発のための共同利用実験に供することとなり、3 件を採択しました。安定な稼働が確実となり次第,広く共同利用実験全般に供します。
  生理学研究所は1991年度に37チャンネルの大型脳磁場計測装置(脳磁計)が日本で初めて導入されて以後,日本における脳磁図研究のパイオニアとして,質量共に日本を代表する研究施設として世界的な業績をあげてきました。同時に,大学共同利用機関として,脳磁計が導入されていない多くの大学の研究者が生理学研究所の脳磁計を用いて共同利用研究を行ない,多くの成果をあげてきました。現在,脳磁計を共同利用機器として供用している施設は,日本では生理学研究所のみです。2002年度には基礎脳科学研究用に特化した全頭型脳磁計を新たに導入し,臨床検査を主業務として使用されている他大学の脳磁計では行ない得ない高レベルの基礎研究を行なっています。脳磁計を用いた共同利用研究としては「判断,記憶,学習などの高次脳機能発現機序」「感覚機能及び随意運動機能の脳磁場発現機序」という2つの研究テーマを設定し募集しています。また今後は,他の非侵襲的検査手法である,機能的磁気共鳴画像(fMRI),経頭蓋磁気刺激 (TMS),近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)との併用をいかに行なっていくが重要な問題になると思われます。
 

  • (1) 磁気共鳴装置(MRI)
    • ① 生体内部の非破壊三次元観察
    • ② 生体活動に伴う形態及びエネルギー状態の連続観察(含む脳賦活検査)
  • (2) 生体磁気計測装置(MEG)
    • ① 判断,記憶,学習などの高次脳機能発現機序
    • ② 感覚機能及び随意運動機能の脳磁場発現機序

2016年度採択表

区分 研究課題名 代表者氏名 使用機器
1 マカクザルの脳構造撮影 鯉田 孝和
(豊橋技術科学大・エレクトロニクス先端融合研究所)
MRI
2 運動イメージの形成に関わる神経機構の解明 和坂 俊昭(名古屋工業大学・大学院工学研究科) MEG,EEG
3 温熱感覚に関わるヒト脳の時空間的神経ネットワークの解明 中田 大貴(奈良女子大学・研究院生活環境科学系) MEG,EEG
4 注意と物体認識に関する脳磁場信号の計測 野口 泰基(神戸大学・大学院人文学研究科) MEG
5 共同運動課題時の複数名同時脳活動計測:コミュニケーション形成の神経的基盤を探る 阿部 匡樹(北海道大学・大学院教育学研究院) MRI
6 オキシトシンによる食欲調節 矢田 俊彦(自治医科大学・医学部) MRI
7 社会的接触による感情的サポートの神経基盤の解明 荻野 祐一(群馬大学・大学院医学系研究科) MRI
8 温熱的快適感の脳内形成機序の探索 永島 計(早稲田大学・人間科学学術院) MRI
9 表情と音声による視聴覚情動知覚の文化差を生み出す神経基盤 田中 章浩(東京女子大学・現代教養学部) MRI
10 音象徴性に基づく主観的印象の脳内表現に関する研究 坂本 真樹(電気通信大学・大学院情報理工学研究科) MRI
11 クロスモーダルな感覚情報の脳内表現様式の解明 宮脇 陽一(電気通信大学・先端領域教育研究センター) MRI
12 語用論的解釈の神経基盤-発話における意図的不調和の処理過程に着目して 松井 智子(東京学芸大学・国際教育センター) MRI
13 共感性と情動の相互作用にかかわる脳内機構 飯高 哲也(名古屋大学・大学院医学系研究科) MRI
14 スポーツと脳構造 荒牧 勇(中京大学・スポーツ科学部) MRI
15 トレーニングとコンディショニングによる脳構造の変化 荒牧 勇(中京大学・スポーツ科学部) MRI
16 脊髄損傷後の非ヒト霊長類の中枢回路の大規模再編過程の7T MRIによる解析 伊佐 正(京都大学・大学院医学研究科) MRI
17 視線を介した対面相互作用の実時間性が学習に及ぼす影響:2個体同時計測MRIを用いた検討 板倉 昭二(京都大学・大学院文学研究科) MRI
18 脳波・機能的MRI同時計測法を用いた睡眠覚醒機構の解明 中村 仁洋(京都大学・大学院医学研究科) MRI,EEG
19 社会的疲労の神経基盤研究 渡邊 恭良(理化学研究所・ライフサイエンス技術基盤研究センター) MRI
20 課題成功率向上のための呼吸活動依存的な脳内メカニズムの解明 中村 望(兵庫医科大学・大学院医学研究科) MRI
21 聴性定常反応に及ぼす音刺激変化の影響 元村 英史(三重大学・医学部附属病院) MEG
22 MEGを利用した聴覚時空間的脳活動の検討 根本 幾(東京電機大学・情報環境学部) MEG
23 脳磁図による運動視知覚の神経基盤の解明 今井 章(信州大学・学術研究院人文科学系) MEG
24 耳鳴り患者における聴覚誘発脳磁場反応の周波数特性 高橋 真理子(名古屋市立大学・大学院医学研究科) MEG
25 脳波・脳磁場計測による単語処理過程における形態素の役割の検討 日野 泰志(早稲田大学・文学学術院) MEG,EEG
26 MRIを用いた大脳基底核新経路の検証 吉田 篤司(北海道大学・北海道大学病院) MRI
27 神経アミノ酸マッピングのための化学シフトイメージングの確立 梅田 雅宏(明治国際医療大学・医学教育研究センター) MRI
28 眼球運動の機能的ネットワークの解析 三浦 健一郎(京都大学・大学院医学研究科) MRI
29 ヒト視覚警報野の発見と機能・構造の解明 山本 洋紀(京都大学・大学院人間環境学研究科) MRI

過去の採択一覧・成果

■ 磁気共鳴装置 共同利用実験
(2011年度まで)

■ 生体磁気計測装置 共同利用実験
(2011年度まで)

申請書
ダウンロード

各種申請書はこちらからダウンロードすることができます。

共同利用研究
関連書類

すでに採択されている方はこちら