2021年度は、28件が実施され、約1,000名の研究者が参加しました。COVID-19の影響により大多数がWEB onlineのみ、一部onlineと現地開催のハイブリッドの形式で行われました。2022年度は28件の開催が予定されていますが、2022年3月現在収束の見通しが立っておらず、WEB開催が主体となると思われます。各研究会では,具体的なテーマに絞った内容で国内の最先端の研究者を集め活発な討論が行なわれており,これをきっかけとして新たな共同研究が研究所内外で進展したり,科学研究費補助金「特定領域」「新学術領域」が発足したりすることも多くなっています。たとえば,1994~1996年度に「グリア研究若手の会」として行なわれた研究会はその後,特定領域(B)「グリア細胞による神経伝達調節機構の解明」へと繋がり,その後「グリア神経回路網」の特定領域と発展しました。また,バイオ分子センサー関係の生理研研究会が2008年度から発足した特定領域研究「セルセンサー」に繋がりました。この他,2015年度に立ち上がった新学術領域研究「温度生物学」および「オシロロジー」も、生理研研究会が発足の足がかりとなったものです。また、毎年行われるいわゆるシナプス研究会や痛みに関する研究会は,それぞれの日本における研究者コミュニティを形成する上で大いに役に立っており,新分野の創成にも貢献しています。
生理学研究所の研究者コミュニティへの貢献、大学の機能強化への貢献の一環と して、2016年度には試行的に岡崎地区以外での生理学研究所研究会を1件開催しました。具体的には「心臓・血管系の包括的な機能統合研究」が九州大学にて開催されました。九州地区からの参加者多数で盛況であったことから、2017年度には2件、「脳の階層的理解を目指して」が東北大学にて、「ヒト脳イメージング研究会」が玉川大学にて開催されました2018年度には、名古屋地区ならびに東京地区で各1件、2019年度には大阪地区で1件開催されました。2021年度はCOVID-19遷延のため、仙台地区で1件ハイブリッド開催されました。2022年度は長野地区で1件予定されています。
研究会に関しても同じ内容で毎年開催されることの是非について討論されました。その結果2013年度開催申請分から下記のように公募要項を改訂しました。
1)研究会 :本研究会を通して,新分野の創成と新技術の創出を目指す比較的小人数(100名程度以内)の研究討論集会で,メンバーのうち少なくとも1名は生理学研究所の教授又は准教授の参加が必要です。(旅費の一部を支給します。)
2)期間:3日間を限度とします。
3)開催場所:自然科学研究機構岡崎地区において実施していただきます。なお,岡崎コンファレンスセンターを利用することができます。利用申込みに際しての詳細は,国際研究協力課共同利用係(電話 0564-55-7138(ダイヤルイン))に問い合わせてください。
4)研究報告書:研究会終了後,30日以内に提案代表者から所長へ提出していただきます。
5)その他:同一課題の研究会の継続は,3年で見直します。さらに継続をご希望される場合は,討論内容に新たな展開があることを求めます。
No. | 日付 | 内容 | 氏名 |
---|---|---|---|
5 |
2015年06月11日
: 2015年06月12日 |
視知覚の現象・機能・メカニズム - 生理学的、心理物理学的、計算論的アプローチ |
代表者:村上 郁也
(東京大院・人文社会)
担当者:小松 英彦
(生理学研究所)
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4 |
2015年06月18日
: 2015年06月19日 |
シナプスの構造構築と機能発現の分子基盤 |
代表者:植村 健
(信州大・医)
担当者:深田 正紀
(生理学研究所 生体膜研究部門)
|
2 |
2015年07月16日
: 2015年07月17日 |
生体界面研究会 |
代表者:日比野 浩
(新潟大院・医歯学総合)
担当者:久保 義弘
(生理学研究所)
|
16 |
2015年08月27日
: 2015年08月28日 |
温熱生理研究会 |
代表者:芝﨑 学
(奈良女子大・生活環境)
担当者:富永 真琴
(生理学研究所)
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3 |
2015年09月01日
: 2015年09月02日 |
膜システムの機能的・構造的統合 |
代表者:老木 成稔
(福井大・医)
担当者:久保 義弘
(生理学研究所)
|
1 |
2015年09月03日
: 2015年09月04日 |
生体シグナルダイナミクス研究会 |
代表者:尾藤 晴彦
(東京大院・医)
担当者:久保 義弘
(生理学研究所)
|
18 |
2015年09月14日
: 2015年09月15日 |
生物学的階層構造をまたぐセルセンサー情報伝達に関する戦略的研究開発 |
代表者:高橋 信之
(東京農業大・応用生物)
担当者:古江 秀昌
(生理学研究所)
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13 |
2015年09月15日
: 2015年09月16日 |
生体ホメオスタシスのgatewayとしての上皮膜輸送マイクロホメオスタシス機構 |
代表者:杉田 誠
(広島大院・医歯薬保健)
担当者:鍋倉 淳一
(生理学研究所)
|
12 |
2015年10月07日
: 2015年10月08日 |
感覚刺激・薬物による快・不快情動生成機構とその破綻 |
代表者:古屋敷 智之
(神戸大院・医)
担当者:鍋倉 淳一
(生理学研究所)
|
11 |
2015年10月08日
: 2015年10月09日 |
異なる動物種間での記憶回路制御機構の統合的理解による記憶回路原理の解明(比較記憶研究会) |
代表者:齊藤 実
(東京都医学総合研究所)
担当者:鍋倉 淳一
(生理学研究所)
|
14 |
2015年10月29日
: 2015年10月30日 |
心臓・血管系の包括的な機能統合研究 |
代表者:松岡 達
(福井大・医)
担当者:西田 基宏
(生理学研究所 )
|
9 |
2015年11月12日
: 2015年11月13日 |
コミュニケーションを可能にする神経機構の解明 |
代表者:高橋 英彦
(京都大院・医)
担当者:定藤規弘
(生理学研究所)
|
10 |
2015年11月13日
: 2015年11月14日 |
認知神経科学の先端 宣言的記憶の脳内メカニズム |
代表者:小村豊
(産業技術総合研究所 脳神経情報研究部門)
担当者:伊佐 正
(生理学研究所)
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19 |
2015年11月18日
: 2015年11月19日 |
電子顕微鏡ビッグデータが拓くバイオメディカルサイエンス |
代表者:大野 伸彦
(山梨大院・総合・医)
担当者:村田 和義
(生理学研究所)
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6 |
2015年12月02日
: 2015年12月03日 |
シナプス・神経ネットワークの機能ダイナミクス |
代表者:神谷 温之
(北海道大院・医)
担当者:吉村 由美子
(生理学研究所)
|
8 |
2015年12月03日
: 2015年12月04日 |
大脳皮質の機能原理を探る |
代表者:宋 文杰
(熊本大院・生命科学)
担当者:川口 泰雄
(生理学研究所)
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7 |
2015年12月04日
: 2015年12月05日 |
行動システム脳科学の新展開 |
代表者:星 英司
(東京都医学総合研究所)
担当者:南部篤
(生理学研究所)
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17 |
2015年12月17日
: 2015年12月18日 |
痛みの理解を目指した先端的アプローチ |
代表者:津田 誠
(九州大院・薬)
担当者:富永 真琴
(生理学研究所)
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15 |
2016年01月14日
: 2016年01月15日 |
最先端生理学と和漢医薬学との融合 |
代表者:門脇 真
(富山大・和漢医薬学総合研究所)
担当者:富永 真琴
(生理学研究所)
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