ご挨拶

2011年6月   伊佐 正 

                                  悲しい
先月、東大脳研神経生物の元教授の高橋国太郎先生が亡くなられた。昨年の城所先生に引き続き、一番元気そうな方だったのでショックである。大学院時代から「隣の研究室の教授」として実に多くのことを教わった。最初に私が高橋先生にお会いしたとき、高橋先生は50歳。今の私と同じ年齢。しかし、実によく手を動かして徹夜もいとわず若い人たちと研究を共にしておられた。イオンチャンネルの研究者として先端を走りながら、神経発生・神経誘導の研究でも明らかに時代の先を走っておられた。今の再生医学研究に傾いている神経発生研究の流れの中で十分な評価がなされていないように思えるのが残念だが、高橋先生が目指しておられたものが何であったのかを今一度考えてみることができれば、と思う。

                               楽しい
ここのところ、大学院生の入学も無かったのだが、この春から研究室の20歳代が一気に増えた。ポスドク1名、大学院生3名(うち一人は受託大学院生)。また組織学担当の技術補佐員1名。あと、慶應から学生さんが2名。皆20歳代で、やはり若い人が多いのは良いですね。他に慶應から研究者も2名(うち1名は大学院生)。Thongchai, Oraphanとタイから2名。スウェーデンからAlstermarkさんも来て3週間ほど滞在された。新しい事務支援員の方も元気一杯。いろいろな場所からいろいろな年齢層の人たちが入り混じってワイワイやっているのがとても楽しい。勿論こういった皆を受け入れるためには研究室のスタッフの皆の並々ならぬ努力があってこそなのだが、こういういろいろな人たちが交じり合う中から新しいものが生まれてくることを期待したいです。

 


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 伊佐 正 教授 
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