ご挨拶

2013年5月   伊佐 正 

                                 耐震工事も終わり・・・

この2年間、生理研は耐震改修工事を行ってきた。
一昨年(平成23年)度と昨年(平成24年)度の2回に分け、各フロアーの半分ずつを改修するというものだった。生理研明大寺の研究棟6階は、感覚認知情報の小松先生の部門と私の部門が半分ずつを使用しているのだが、平成23年度は小松先生の部門が改修で、その間、別の場所に避難。平成24年度は私の部門が対象となり、昨年7月から私の教授室は6階の別の部分に、他の皆の居室と組織学、ヒト対象の実験室が2階、その他サルと齧歯類の実験室は地下の一角に一時的に移動し、6階は全部空けて、構造部分から内装までを一新する工事を行ってきた。その工事は一応3月末で終わり、現在最終的な微調整を行っている。今後5月末から7月にかけて順次元に戻す予定である。今回の耐震改修にあたって、根本的に内部の構造を変えた。一つは廊下を無くし、なるべく広く実験室や居室を取った。それから、現在行われている実験にあわせてそれぞれのスペースを工夫して確保した。このようにして、大部屋の居室、ヒトの実験室、ラット・マウスの行動・電気生理・P2実験室、2光子レーザー顕微鏡の部屋、組織学実験室、顕微鏡の部屋、サルの慢性・急性の実験室(これも大部屋)、手術室、工作室、動物の飼育室を配置した。現在は写真のように空っぽで広々としているが、これが荷物を運びこみ始めるともう「ぎゅうぎゅう」であふれかえってしまうのは目に見えている。思えば、群馬から科研費の奨励研究(今でいう若手B)で買ったパソコン1台かかえて岡崎にやってきてから17年余り。いつの間にこんなに物が増えたのかと思うが、それがまさしく生理研における私の歴史そのものであり、思い出深いが、感慨にふけってはおられない。この1年弱の間、研究室の皆は本当に一言では言い尽くせないくらい多くの不便な状況を我慢して何とか研究を続けてきた。大変申し訳なく思う。ウィルスベクターの2重感染法やBMI関連のいろいろな技術を加速して展開したかったところでの1年弱の足踏みは内心忸怩たるものがあるが、その中でも皆良く頑張ったと思う。6階に戻ったらなるべく早急に立ち上げ直し、再び全開で研究に打ち込めたら、と願う。

 
霊長類の実験室を設置予定

 
居室として予定

 
手術室に予定(既に一部の機器が搬入されている)

 

 


「ご挨拶2013年2月」   「ご挨拶2013年1月」 「ご挨拶2012年12月U」 「ご挨拶2013年4月」
「ご挨拶2012年12月T」 「ご挨拶2012年11月」 「ご挨拶2012年10月」 「ご挨拶2012年9月U」 「ご挨拶2012年9月T」
「ご挨拶2012年8月U」  「ご挨拶2012年8月T」 「ご挨拶2012年7月U」 「ご挨拶2012年7月T」 「ご挨拶2012年6月」
「ご挨拶2011年10月」 「ご挨拶2011年6月」 「ご挨拶2011年4月」 「ご挨拶2011年3月」  「ご挨拶2011年5月」
「ご挨拶2011年2月」 「ご挨拶2011年1月U」 「ご挨拶2011年1月T」 「ご挨拶2010年12月U」 「ご挨拶2010年12月T」
「ご挨拶2010年11月U」 「ご挨拶2010年11月T」 「ご挨拶2010年10月U」 「ご挨拶2010年10月T」 「ご挨拶2010年9月」
「ご挨拶2010年8月U」 「ご挨拶2010年8月T」 「ご挨拶2010年7月」 「ご挨拶2010年6月」 「ご挨拶2010年5月」
「ご挨拶2010年4月」 「ご挨拶2010年3月」 「ご挨拶2009年12月」 「ご挨拶2009年11月」 「ご挨拶2009年6月」
「ご挨拶2009年3月」 「ご挨拶2009年1月」 「ご挨拶2008年12月U」 「ご挨拶2008年12月T」 「ご挨拶2008年11月」
「ご挨拶2008年9月」 「ご挨拶2008年4月」 「ご挨拶2008年2月」 「ご挨拶2007年12月」 「ご挨拶2007年11月」
「ご挨拶2007年10月」 「ご挨拶2007年8月」 「ご挨拶2007年7月」 「ご挨拶2007年6月」 「ご挨拶2007年4月」
「ご挨拶2007年3月」 「ご挨拶2007年1月」 「ご挨拶2006年4月」 「ご挨拶2006年1月」 「ご挨拶2005年5月」




 伊佐 正 教授 
研究室TOPへ 生理研のホームページへ